
どうも、中国輸入コンサルタント兼プレイヤー兼会社員の浦野です。
この記事にたどり着いたあなたは、今ブームの中国輸入OEMに取り組むにも、手順がわからなくて困っているのではないでしょうか?
OEMは、相乗り販売されず継続的に利益を生み出せる、とても魅力的なビジネスです。
しかしその魅力的な部分だけに目を奪われ、正しい手順や注意点を理解しないまま勢いだけでやってみて、大失敗する人が後をたちません。
今現在も、失敗する人の数は増え続けています。
何を隠そう、私も最初に手掛けたOEMでは大失敗して資金を溶かしてしまいました。(その後、経験を活かして成功した商品もありますが)
大きなお金(在庫)をドブに捨てる。あのツライ経験は、本当に地獄です。
あなたがそうならないためにも、中国OEM 2020完全攻略版をご紹介します。
私自身や、知人の中国輸入プレイヤーの実体験にもとづいて作成したものです。この記事の内容をマスターすれば、「正しい手順」「チェックすべき注意点」が身につくはずです。
ぜひ参考にしてください。
コンテンツ
OEMとは
まず、実際の手順や注意点を説明する前に、OEMの意味を理解しておきましょう。
Original(オリジナル)独自の
Equipment(エクイップメント)商品を
Manufacturing(マニュファクチャリング)製造する
の略です。
カンタンに言うと「あなたのブランド名で売る独自商品を作ること」と考えてください。
「あなたのブランド名」で売るわけですから、Amazonで販売すると「他の人に相乗り出品されない」というメリットがあります。
それ以外のメリット・デメリットもたくさんあるので、後ほど整理して説明します。
実はOEM商品というのは、あなたの身のまわりにも数多くあります。
一番わかりやすい例が、コンビニで売られている商品です。
セブンイレブンの「セブンプレミアム」
ファミリーマートの「ファミリーマートコレクション」
コンビニに立ち寄ったら、セブンプレミアムやファミリーマートコレクションのポテトチップスのパッケージ裏面の製造元を確認してみてください。
ポテトチップスで有名な「カルビー」と書かれているはずです。
つまりセブンイレブンもファミリーマートも、「カルビーのポテトチップスをパッケージだけ変えて自分のブランドとして売っている」のです。
こうした商品を中国で作ることが、中国輸入OEMとなるわけです。
OEMとODMの違い
結論から言うと、「OEMもODMも同じようなもの」と考えてください。
Original(オリジナル)独自で
Design(デザイン)デザインした商品を
Manufacturing(マニュファクチャリング)製造する
の略です。
デザインを自分でやるか、製造元でやるか、の違いでしかありません。
OEMもODMも実際の手順はほとんど同じです。無理に言葉を使い分ける必要もありません。
OEMのメリット・デメリット
わかりやすくするために、単なる転売と比較して説明します。
このように、OEMと転売では、メリット・デメリットが異なります。
大きな資金を投入し、大きな成功(利益)を得るなら、OEMはうってつけでしょう。
ただし、あなたが上の表を見て、「まずは転売から始めようかな・・・」と思うなら、ぜひそうしてください。
私はどちらも経験し、どちらも成功・失敗の経験がありますが、もし自分があまり資金のない初心者時代に戻ったのなら、迷わず転売からスタートします。
OEMじゃなきゃ稼げない!と声高らかに言うコンサルタントの中には、
・OEMしかやったことがない人
・OEMの「魅力だけ」を宣伝し初心者の方を食い物にする人
もいます。
念のため書きますが、私はOEM自体を否定しているわけではありません。
「経験のない初心者の方が、お金も時間も余裕をもたずにOEMに取り組むのは危険ですよ」と言いたいのです。
OEMの手順
ここから、OEM商品を販売するまでの手順を説明していきます。
主な流れは以下の通りです。
商品リサーチ
↓
OEMの種類を選ぶ
↓
製造する仕入先を探す
↓
利益を計算する
↓
ブランドを作る
↓
JANコードを取得する
↓
商品やパッケージを作る
↓
商品ページを作る
↓
販売開始とアフターケア
1つ1つの項目で注意すべき点やコツが必要ですので、細かく解説していきます。
商品リサーチで狙う商品を決める
転売もOEMも、実はリサーチのやり方は似ています。
将来Amazonで販売することを前提に、こちらの記事でリサーチの流れを説明していますので、ぜひご覧ください。
OEMの種類(やり方)を決める
あなたがリサーチで目ぼしをつけた商品に対して、どのOEM手法を使うかを決めるのが、ここでの作業となります。
ひとことにOEMといっても、いろんなやり方があります。
どれを適用するかで難しさも違うし、相性の良い商品も変わってきます。
OEMというのは、突き詰めればどこまででも改良できて、どんどん強い商品になっていきますが、やればやるほど大量の資金が必要となります。
まず最初は難易度が低いものから取り組むようにしましょう。
タグを変える
アパレル系商品や小物・アクセサリによく見られる手法ですが、このような紙のタグを商品につけて販売する手法です。
タグに印字するロゴをデザインし、代行業者にそのデザインを渡し、タグを作ってもらってください。
ロゴのデザインについては、のちほど出てくる「ブランドを作る」のパートで解説します。
紙のタグではなく、布タグや革タグの場合もあります。
こちらも、代行業者経由で生産工場にデザインを渡し、「このデザインをタグに印字してほしい」と依頼すれば引き受けてくれると思います。
パッケージを変える
財布やサングラスなどの日用雑貨でよく見られる手法です。
たとえば財布は、購入する人が使うとは限りません。入学祝いや定年退職の贈り物など、誰か他の人へのギフト用として購入する場合もあります。
そこで、高級感あるシックな箱に入れ、ロゴを印字することで、「ギフトとしても使えるオリジナル高級ケース付き!」となるわけです。
パッケージに印字するロゴをデザインした後、代行業者にデザインを渡し、パッケージを手配してもらってください。
ロゴのデザインについては、のちほど出てくる「ブランドを作る」のパートで解説します。
説明書をつける
ブルートゥース製品や電子機器類でよく見られる手法です。
ほとんどの中国輸入品は、日本語の説明書がありません。
操作が必要な商品ほど、この日本語説明書が無いとお客様も手元に届いてから使い方がわからずトラブルの元となります。
日本語説明書を作成し、代行業者に渡して商品に同梱するように依頼しましょう。
日本語説明書の作成方法も説明しておきます。
説明が数行程度のカンタンなものであれば、代行業者に日本語を教えてほしいといえば対応してくれると思いますが、説明が数ページあるようなものだと代行業者も対応してくれません。
その場合は、日本のクラウドソーシングサイトを使って、日本語に翻訳してくれる人を探しましょう。
・クラウドワークス
「中国語1文字あたり2~3円で翻訳してほしい」と依頼を出せば、数日のうちに翻訳者が何人も見つかるはずです。
下図の「仕事を探す」の所から、「中国語」「翻訳」で検索し、あなた以外の人が依頼している翻訳作業の内容を参考するといいでしょう。
他のものとセット売り
売りたい商品と別の商品をセット販売することで、お得感をだしたり、利便性を向上させる手法です。
上の例は、ネックピローを買うと、アイマスク・耳栓・専用ケースもついてくる商品です。
セット商品は、必ず「一緒に使えるもの」をセットにしてください。
<良い例>
・手帳+ボールペン(一緒に使うと記帳できる)
・卓球ラケット+ピンポン玉(両方あるとすぐ卓球できる)
<悪い例>
・手帳+スマホリング(一緒に使えない)
・卓球ラケット+アイマスク(一緒に使えない)
ちなみに、楽天やヤフーショッピングでは「レビュー投稿してくれたら無料で〇〇プレゼント!」といった商品ページをよく見ます。
この〇〇に入るプレゼントも、その商品に関係のあるものにしないと、レビューを促す効果は一気に弱くなります。
カンタンな改良
言葉の通り、商品の一部分に改良を加える手法です。
たとえば上記のバックパックは、YKKファスナーとUSB充電ポートを採用しています。
「ファスナーが壊れやすかった」とか「USBでスマホ充電したい」といった要望があったのだと思います。
「あなたが思いついた所」を改良するのではありません。
商品レビューをなるべく多くチェックして、「お客様が何を求めているか」を判断してください。
地道で大変な作業ですが、手をぬくと独りよがりな商品ができ上ってしまいます。
専門的な改良
もしあなたが、特定の商品で専門的な知識を持っているなら、それを活かすと良いでしょう。
とても強いOEM商品を生み出すことができます。
例えば上記の商品です。プロ向けの工具のようですが、素人ではここに書かれた商品説明文の内容を理解するだけでも大変です。
他の商品を参考に書けたとしても、売り始めて問い合わせが来たら「全く答えられない」ことになります。
自分でもよくわからないものを売るのは現実的ではありません。
専門的な知識が必要な商品はライバルも少なく、売れれば多くの利益を取ることができるので、とても魅力的です。
上記手法を複数適用する
これまで紹介したOEM手法の複数を組み合わせると、さらに強い商品になります。
さらに言えば、競争相手からも真似されにくい商品となるわけです。
そのかわり、多くのOEM手法を盛り込みすぎて値段が高くなり、売れなくなっては意味がありません。
代行会社や製造工場と相談して見積りをとり、仕入価格が高くなりすぎないよう注意しましょう。
製造する仕入先を探す
どの商品をターゲットとして、どのOEM手法を適用するか、が見えてきたかと思います。
次は、中国で製造する仕入先を探す作業です。
とはいえ、この記事を見ている人の大半は中国語が読めない話せない状態だと思います。
そこで、あなたに代わって製造する仕入先と交渉してくれる「輸入代行業者」と契約するところから説明していきます。
輸入代行業者ではなく中国に住む個人の方と専任契約する方法もありますが、やや上級者向けの内容となるため、この記事では割愛します。
代行業者を探す
Googleで「中国輸入代行」と検索すれば、たくさん出てくると思います。
どこもサービス内容の説明は似ていますが、おおまかに言うと月額料金あり・なしで分かれます。
月額料金ありの方が全般的なサービスは良いのですが、最初は売上もないことですから、コストをおさえるために月額料金なしの代行業者で始めるといいでしょう。
少しやり取りして見て、対応が良くないと感じたら月額料金ありの業者に切り替えましょう。月額料金ありの代行業者はレスポンスが早いです。
OEMに取り組むと、最初のうちは代行業者と何度もやり取りすることになり、レスポンスが悪いと待ち時間ばかりになってしまいます。
相性の良い輸入業者を見つけるまでは、どんどん切り替えていったほうが良いです。
アリババで製造先を探す
次はあなたのOEM商品を製造する仕入先を探す作業です。
アリババという中国のECサイトを使って探すことになります。
まず、検索窓に商品名を入れて検索してみてください。
自分が販売したい商品の中国語がわからない場合は、翻訳サイトを使って中国語にするといいでしょう。アリババは商品名だけでなく画像検索もできるので、それでもOKです。
次に、「してください。 」(業種を意味します)という項目で「生产加工」を選択
この生产加工とは、「商品を生産している工場」にあたります。ここから探しましょう。
他の選択肢では業種が卸売業者や販売代理店などになってしまい、実際に商品を製造している工場ではありません。OEMに対応できたとしても、仲介手数料を取られて最終的な商品が高くなってしまう可能性があります。
この(優良な仕入先)とは、アリババが優良だと認めている仕入先になります。
また、検索結果で表示された部分に、年数が表示されています。これは、「その仕入先が何年間アリババでその商品を販売しているか」をあらわしています。
年数が1年と短い場合は、商品の製造もまだ不安定な場合があります。よって3年以上続いているところを中心に見るようにしてください。
そこからあなたが希望する商品に近いものをクリックして商品ページに行ってください。
その後、左側にある
「货描(商品ページと一致した商品か)」
「响应(問い合わせへの回答速度)」
「发货(配送スピード)」
を見ます。
これは、その仕入先の評価をあらわすもので、プラス評価は「良い」、マイナス評価は「悪い」というものです。
最も重要なのは「貸猫(商品ページと一致した商品か)」です。
ここの数字がプラス評価なら、商品ページと同じものを提供しているしっかりした仕入先であると言えます。候補に加えましょう。
次に、工場の写真をチェックします。
仕入先の名前のところをクリックすると、その仕入先の詳細画面に行きます。
そこで、製造現場や事務所の写真がチェックできます。
きちんとした仕入先は製造現場も事務所もキレイで、品質管理もしっかり行われている傾向があります。
ここまでやってみても良さそうな候補が見つからない場合は、代行業者に相談してみましょう。
OEMの見積を取る
いくつか候補となる仕入先が見つかったら、代行業者に依頼して見積りを取りましょう。
タグを変えるだけなら代行業者が対応してくれると思いますが、商品に改良を加える場合は製造する仕入先に依頼する必要があります。
OEMの内容はチャットやメールのかんたんな文章だけで伝えるのではなく、手書きの図や類似商品の写真を使って「なるべく具体的に」伝えるようにしてください。
これは言わなくてもわかるだろう・・・と油断していると、製造した後で「あれ!思っていたのと違う!」となってトラブルになります。
また、見積りは単純な価格だけでなく、そのOEMに対応してくれるロット(製造する最低個数)も確認してください。
どの商品も少なくても500個や1,000個、多いと10,000個などが一般的です。
サンプルを買ってみる
実際にOEMを行う商品のサンプルを買ってみましょう。これも代行業者に依頼すると手配してくれます。
1個だけ買うのではなく、5~10個買ってください。
その上で、以下を確認しましょう
・品質
・1個1個の出来ばえのムラ
・パッケージ(輸送途中にパッケージが破れているケースがある)
・使用感(自分で使ってみてどう思うか)
・におい(製造で使われた油や薬品がクサイ場合あり)
・写真では見えなかった部分
・わざと乱暴に扱ってみて壊れないか
そもそも仕入先候補の製造工場は、「中国で売る事を前提に作っている」ため、日本人の私たちが想像していなかった問題が起きます。
必ず手に取って、何度も何度も疑い深くチェックしてください。
気がついた点があれば、改善点として代行業者に伝えて見積を取り直すと良いでしょう。
商品ができてから検品したい部分も、代行業者と打ち合わせしておいてください。検品でチェックする項目が多いと、その分検品費用も上がってきます。念入りに確認しておいてください。
セット売りのように組み合わせが必要な場合
あなたが希望するOEM内容は、1つの仕入先で全て用意できるとは限りません。
例えば、3つのものをセット販売する場合は、最大3つの仕入先から仕入れることになります。
どうやってセットにするか?ですが、代行業者に相談しましょう。
私が今も実際に売っている商品の例です。
- ロゴを印字した商品 (仕入先A)
- それを入れる特殊な小箱 (仕入先B)
- 自作した日本語の取扱い説明書 (代行業者で紙に印刷)
すべて揃ったら代行業者で①③を②の小箱に入れてもらい、日本へ出荷
このように、代行業者の知恵を借りながら、うまい解決法を探していく必要があります。
利益を計算する
ここまでで、あなたのブランドで売り出す商品のイメージが固まってきたと思います。
さて次は重要な利益計算です。
ここで手抜きをしてしまうと、あとになって「売っても儲からない」という悲しい状況になってしまいます。
利益計算ツール
重量や見積りを取った単価をもとに、「1つ売れるたびにいくらの利益がとれるか」を計算できるツールをお渡しします。
実際に私が使用しているツールでもあります。
エクセルのダウンロードはこちら→利益計算ツールv2
商品1つ売れるたびに利益額500円、または利益率25%以上を取れる商品を選ぶことをオススメします。
もっと利益を高くしたい!他のサイトでは利益率40%と言っていた!と思う方もいるかもしれません。
安心してください。別の記事で書きたいと思いますが、たくさん売れるようになればなるほど、利益率は上げられます。
ブランドを作る
商品の顔や名前の一部となる、あなただけのブランドを作りましょう。
考え方と作成方法を説明します。
与えたい印象を考える
初心者の方でよく見かけるミスは、商品よりも先にブランドを作ってしまう、というものです。
あくまでも最初は、「商品を決めてからブランドを作る」ようにしてください。
なぜかというと、あなたが今後販売していく商品に、ブランドのイメージを合わせるべきだからです。
たとえば、あなたの最初のOEM商品が「男性向けの高級感あるビジネスバッグ」だったとします。
それなのに、ブランド名が「プリティーウラノ」という名前で、ロゴが「カワイイ子猫」であったとします。あきらかに変ですね。
せめてブランド名は「ミスターウラノ」にして、ロゴは「紳士の影絵」のようなものが合うでしょう。
2つめのOEM商品がイメージと合わない場合は、もう1つブランドを作ればいいのです。
商品が増えるごとにブランドを増やしたくないのであれば、なるべく多くの商品に使える「あたりさわりのない名前とロゴ」にするべきです。
たとえば、ブランド名「ウラノデザイン」、ロゴは「URANO-Design」といった感じです。
ロゴを作る手順
実際にロゴを作っていきましょう。
まずブランド名だけは、あなたが決めてください。
決めた名前をGoogleで検索してみて、他とカブリがないか見ておくといいでしょう。
クラウドソーシングサイトのクラウドワークスで、ロゴの作成依頼をかけます。
5,000~8,000円で作成コンペをかけると、1~2週間で10人以上の人から提案がくるはずです。
コンペをかける依頼文章に、「そのブランドでどんな商品を売るか」、「ロゴを見たお客様にどんな印象を与えたいか」、などを書いておくと、あとは応募してきたデザイナーがうまく考えてくれます。
1つ注意点は、「商品のタグなどに印字するため、複雑すぎるデザインは禁止」と付け加えておいてください。
クラウドワークスにはロゴのデザイン依頼が数多く掲載されています。他の人の依頼内容を参考にしてみるといいでしょう。
JANコードを取得する
ブランド名やロゴ作成と同時に、JANコードの取得も進めておきましょう。
JANコードとは、「どの事業業者の、どの商品か」をあらわす13ケタの番号のことです。あなたが作ったOEM商品だけの識別番号、ということになります。
これを取得しておかないと、amazonで販売できません。
個人でもカンタンに取得できますが、費用は13,000円程度、取得までに必要な期間は2週間程度必要です。
よって商品の生産を開始してから申請してもOKです。
また一度取得してしまえば、1,000商品分のJANコードを作ることができるため、面倒なのは最初だけです。
以下から申請してください。
一般財団法人 流通システム開発センター
https://www.dsri.jp/jan/jan_apply.html#01
商品やパッケージを作る
ここまで来たら、いよいよ生産です。
念のため、もう一度これまでやってきたことに漏れや不安な点がないか、見直してみましょう。
生産指示をかけたら、あとには引き返せません。一気にお金が出ていくことになりますので、くれぐれも念入りにチェックしてください。
問題なければ、代行会社に依頼して生産を進めるよう指示してください。
検品を指示する
どんな商品かにもよりますが、生産指示をかけてから数週間で出来上がってきます。
事前に代行業者に対して検品してほしい箇所を指示してください。
日本ほど品質に厳しくない中国の製造工場は、多少のキズや汚れがあっても出荷してしまうケースがほとんどです。
だからこそ、しっかり検品指示を出しておくべきです。
その場合、メールやチャットの文章ではなく、図や写真を使って具体的な指示を出してください。
品質が悪いまま売り出しても、そのうち低評価レビューをつけられ、どんどん売れにくくなっていきます。
商品ページを作る
いよいよ商品が出来上がり、販売開始まであと一歩です。
ここでは、売るために必要な商品ページの作成について説明していきます。
Amazonをはじめ楽天やヤフーショッピングで売る場合も、必ず商品写真や、その商品の特徴を説明する画像が必要になってきます。
もしあなたが作った商品がどんなに優れた商品だったとしても、ここで手を抜くと全く売れずに不良在庫の山となります。
代行業者や外注をうまく使えば、あなた自身が1から全て用意する必要はありません。
商品写真を撮影する
2つの方法があります。
1つめは、代行業者に商品写真撮影を依頼する方法です。
写真1枚あたり数十元で撮影してくれて、「この角度で撮影してほしい」と指示すれば対応してくれるでしょう。
2つめは、外注のカメラマンを雇う方法です。
この場合、説明書を作るための翻訳作業で紹介したクラウドワークスでカメラマンを雇うといいでしょう。(クラウドワークスへのリンク)
相手が日本人でコミュニケーションも取りやすく、代行業者よりもクオリティの高い写真が手に入りますが、その代わり数万円の費用はかかります。
代行業者と外注カメラマン、どちらの方法にしても、どのような置き方で撮影すると見栄えが良いかを知っておく必要があります。
どうすればいいかというと、すでに売れている商品の置き方を真似るといいでしょう。
売れている商品の画像を送って、「これと同じ置き方で撮影してほしい」と指示を出せばいいのです。
説明画像を作る
商品写真だけでなく、その商品の特徴を説明した画像も必要となります。
どういった説明画像が必要か、他の人の商品ページを参考にして考えてみてください。
作りたいものが決まったら、デザイナーをクラウドワークスで雇えばいいのです。
画像1枚につき報酬を500円~1,000円だせば、すぐに作成してくれるデザイナーも見つかると思います。
Amazonは画像7枚まで登録できますが、楽天やヤフーショッピングは画像20枚まで登録できます。
質の高い説明画像は多ければ多いほど、売上につながります。最低でも7枚は用意してください。
説明文を作る
こちらは文章ですので、あなた自身が作成することになります。
どういった説明文が必要かを他の人の商品ページを参考にしてみてください。
ポイントとしては、とにかくわかりやすく作ること。これに尽きます。
販売開始とアフターケア
さまざまなハードルを乗り越え、ようやく販売開始です。
しかし、販売開始がゴールではありません。むしろやっとスタートラインに立った状態で、本当に大変なのはここからです。
実際に販売をはじめると、最初はなかなか売れなかったり、予想していなかったトラブルが起きたりするものです。
そこで今後のやるべき点を下記に整理しておきます。
問い合わせやレビューチェック
日々、問い合わせやレビューの内容をチェックしてください。
その内容をふまえて、商品や商品ページを更にバージョンアップさせていってください。
たとえば、レビューで「使い方がわかりにくかった」というコメントがいくつか出てきたとします。
その場合は、商品ページに使い方の解説をのせる、商品に説明書をつける(既に説明書がついていれば内容を見直す)などが考えられます。
問い合わせで「○○には使えるか」という質問が多いようであれば、商品ページの説明文に「〇〇にも対応しております」と入れるといいでしょう。
お客様というのは本当にいろいろな人がいて、あなたの常識や知識や価値観が通用しない場合があります。
商品ページの文章や写真の一部分も、「とにかく誰が見てもわかりやすい」ように、細部までこだわってください。
競争相手の動きをチェックする
自分の商品だけでなく、似たような商品を扱う競争相手のページも定期的にチェックしてください。
最近では商品ページに動画を掲載して、わかりやすく説明している商品が増えてきました。
競争相手のほとんどが動画を使っているのに対し、あなたの商品だけ動画がなければ、それだけで買ってもらえるチャンスは減ります。
また、あなただけのOEM商品だと思っていても、そのうち真似されて同じようなものが販売されてしまう可能性だってあります。
何が言いたいかというと、あなたの商品がどんなに良いものだったとしても、競争相手の動きひとつで売上が下がる可能性もあります。競争相手の動きに対して、すばやく対策を取るべき。ということです。
商標登録
自分の商品のロゴなどを商標登録しておくことで、他人に盗まれず、法的に守られたものになります。
費用がかかるため最初にすぐ登録することはすすめませんが、売れてきたらやっておくといいでしょう。
商標登録したい場合は弁理士に依頼してください。
5~10万円程度の費用が必要です。商標登録完了までに6カ月ほどかかるはずですので、急ぐ場合は早めに弁理士事務所(または特許事務所)に相談しておいてください。
Amazon早期レビュー取得プログラムでレビュー集め
レビューがつかない!と困ることもあると思います。その対策をご紹介します。
Amazonには「早期レビュー取得プログラム」というものがあり、これは新規で販売開始するOEM商品はとても相性の良いサービスです。
登録した日から1年間またはレビュー5件獲得するまで、レビュー投稿した購入者にはAmazonから300円分のギフト券がプレゼントされる。という内容です。
あなたの負担は1商品あたり6,000円必要です。
販売価格が1,500円以上の商品であれば、すぐに登録できます。
登録はとてもカンタンです。販売開始したらすぐに登録するといいでしょう。
<登録方法>
セラーセントラルの「広告」の中にある、「早期レビュープログラム」をクリック
その後、登録したいSKUを入力し、「プログラム参加資格を確認する」のボタンから進めていけば登録完了です
ちなみにレビューはとても重要な要素で、ECサイトで買い物をする人の多くはレビューをチェックして買っていると言われているほどです。
またレビューの点数や件数は検索順位にも影響しており、検索順位が高ければ高いほど買ってもらえるチャンスも増えます。
なお、友人や家族にお願いしてレビューを入れてもらうのは重大な違反行為にあたります。規約をしっかり守り、上記のようなプログラムを使って健全な販売活動を行いましょう。
楽天・ヤフーショッピングでのレビュー集め
楽天やヤフーションピングは、Amazon早期レビュー取得プログラムのように公式サービスとして用意されたレビュー集めプログラムは存在しません。
そのかわり、自ら「レビューを集めるための企画」を商品ページに表現することができます。
以下の画像を見てください。どちらも、実際に楽天やヤフーショッピングの商品ページに掲載されているものです。
楽天やヤフーショッピングの規約上、このような表示は規約違反にはあたりません。
細かく言えば「高評価レビューだけを促す表示」は規約違反にあたる、などいろいろルールがあります。実施する場合は必ずそれぞれの規約を確認するようにしてください。
ご紹介した画像は「レビューで景品プレゼント」でしたが、他にも「レビューで次回使えるクーポンプレゼント」といったこともできます。
景品やクーポンをプレゼントするための費用はかかりますが、スタートダッシュにはとても有効です。
私も楽天やヤフーションピングで販売開始直後の商品は、必ず「レビューで景品プレゼント企画」を実施しています。
まとめ
・OEMのメリット・デメリットをしっかり理解しよう
・リサーチはAmazonランキング順位をつかってターゲットを決めよう
・どのようなOEMを実施するかを考えよう
・仕入先を探す前に代行業者と契約しよう
・アリババで商品を製造する仕入先を探そう
・見積やサンプルは必ずチェックしよう
・利益500円または利益率25%以上を狙おう
・商品を決めてからブランドを作ろう
・JANコードを忘れずに取得しよう
・生産指示の前に、もう一度すべてチェックしよう
・商品写真や説明画像は外注を使って作ろう
・問い合わせやレビューをチェックしバージョンアップしよう
・商標登録も考えておこう
・レビューを早く多く集める工夫をしよう
いかがでしたでしょうか?
繰り返しになりますが、OEMは成功すれば継続的に利益を生み出せる魅力的なビジネスです。
しかし、正しい手順と注意点を理解しないままやっても、資金を溶かし破滅する可能性も十分あります。
私も今でこそ成功していますが、最初に大失敗して破滅しそうになった1人です。
この記事によって、あのツライ経験を味わう人が少しでも減ることを心から願ってやみません。
“【中国輸入OEM】リサーチから販売までの流れを徹底解説!” への1件のフィードバック